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RSGT2024に参加した備忘録と、その刺激で考えたこととかポエムとか

今年もRSGTに参加してきた。登壇者でもないのに、なぜか参加するだけで前日むちゃくちゃ緊張していたんだけど、3日間参加したあとは2024年のやる気をチャージできた気になっている。休み明けからいきなり脳みそ回りすぎて鼻血でそうだった。昨日、マッサージに行ったら「いつもより頭がこってない」って。ストレスないもんね。コミュニティで話してる時、イキイキしてるとおもう。コミュニティで動くように働きたいわね。

セッションの感想や仕事っぽい話は会社のブログに書くとして、ここでは考えたことをつらつら残しておこうと思う。

furoshiki.fmのステッカーを配った

一昨年ステッカーを作ったのだけど、それが余ってたので今回声をかけてくれた人に配った。ふろしきステッカーを首に下げて歩いてたら、「聞いてます」とちょこちょこ声をかけていただけて、むちゃくちゃ嬉しかったです。会社の人からポッドキャスト聞いてますと言われる実績を解除した。あとは、furoshiki.fmでRSGTを知って参加したっていうひとがいてエモかった!(語意)

キャリア選択にちょっと自信を持つ

帰宅後、寝るまでRSGT2024のDiscordサーバーに入り浸っていた。そこでチケットの値付けの話(OSTのひとつのテーマだった)の文脈で、値付けによりその先で何が起こるか?という話になっていた。かなり深い時間だったので寝ながら聞いてて記憶が曖昧だが、たとえば高額になると社内では購買申請や稟議がが必要になったりする。その金額のボーダーがあったりする。そうすると、上司突破の難易度や参加しやすさが変わって、参加者の質が変わってくるとかそういう話かなと思いながら聞いてた。

2018年頃、物理商品を扱う自社新規サービスの立ち上げに入って、原価が何にかかっているかとか、資産の棚卸しなどなどお金の扱いを知った。それまでは経理処理は事務作業でしょとサービスのフロントに魅力ばかり感じていたが、そのときに「これ…サービスの根幹じゃね?UXとかいうまえにプロダクトやるなら会計だよな」と捉え方が変わった。その頃から財務分析の研修を受けたり簿記を勉強しようかなという気持ちになり、最終的には会計を扱う会社に転職した。その流れは悪くはないなと思いながら寝落ちた。ここ数年は「語学と会計と高度情報処理」が知識として必要そうだなと思うている。

5年遅れで品質との接続のわかりがくる

狩野先生のクロージングキーノートを聞いて、むかしわたしがアジャイルの推進をミッションにしていた頃、品質バックグラウンドアジャイル大好き上司がわたしに「品質保証を勉強しろ」と言ったつながりがやっっと理解できた。ISO?IPA?品証?UXとかデザインに関係ないよ、と毛嫌いして華麗にスルーしていた過去のわたしをグーパンして理解するまで殴り続けたい。むちゃくちゃ関係あるじゃん。上司が賢すぎてそのアドバイスはわたしでは理解できなかった…5年くらい理解が遅延してる。人に勧められたらとやかく言わずに味わってみるのが大事だ。

その上司は「ひろみつは超上流にいけ、UIデザインでとどまるな」とも言っていて、理由が今ならわかる。そのときは興味やキャリアが「UIデザイン」に囚われていたので猛反発したが、この数年は「UIデザイン」に対する執着を成仏させてシステム開発やソフトウェアに向き合うための期間だったのかもしれない。上司の視点からは見えてだけど、内的動機づけのスイッチ押しにくかったんだろうな。やっと内発的動機づけがなされた。

夜にDiscordで「QAが狩野モデルと言い出したら危険だと思ってる」というQAの方の個人的アンテナの話も聞けて興味深かった。「質」とか「品質」とか同じ漢字が使われているが、そこで意味している中身が違いそうだ。狩野モデルの話が、日本の製造業、メーカーが元気な時代の歴史そのもののような感じだったので、Software Is Eating the Worldのとても不確実性と速度の早い現代で、どこまで共通点があるのか応用できるのか気になる。

アジャイルとデザイン

昨年のRSGTは、全体的にシステム思考っぽいつながりを感じたけど、1日目のキーノートを聞くと今年はそのシステムのライフサイクルがテーマになるのかなという感覚だった。なんだか心が軽くなった。自分は組織というシステムのなかにいて、そのライフサイクルがあって、サイクルをくるくるしているのだ。 でもクロージングまで聞いたら、割と「価値」「アウトカム」の話が増えたのが特徴的だったなという感覚になった。

ここ何年か、OSTで「アジャイルとデザイン」関係のテーマを出させてもらっていたんだけど、今年は私が出すまでもなく2つのテーマが出ていた。自分も出したけど、最終的には「UX&アジャイル」のテーブルにマージしてもらった。1週目は「アジャイルとデザイナー、ぶっちゃけどうなの?」、2週目は「UX&アジャイル」のテーブルに参加した。結構人が集まっていたので、今年は話を聞いたり場に出た情報を見えるようにすることをしてみた。

やっぱり、「デザイナー」の仕事に対する理解も様々だし、「デザイン」の意味も広くって、20分ではなかなか足りない。プロダクトの性質やフェーズによってもぜんぜん違うので、参加者のバックグラウンドから聞きたい衝動に駆られる。。。しかし色々話を聞いて、意外とやれてるし視点も獲得していそうだぞ、という自信が持てた。確実に前には進んでいるな、という感じがする。一方で自分が気になる観点までは話せなかったので、スクラムとデザインなかよくする会のDiscordサーバーででも話そうと思う。※あとで聞いたら、私がテーマ出した後もデザイン関連のテーマが出てたみたい

kiroさんのセッションを聞いて、お墓たてたときのブログを思い出した。 意外と色々経験してきている(自己肯定感++)。

セッションを聞けば聞くほど「気になる」が増える

セッションを聞いたあとにこの辺が気になるなーと思い浮かんだテーマ。

  • スクラムにおけるリサーチの話
  • チームにおける個々人同士の「期待」の取り扱いは?
  • 開発者視点で「役に立ってるかわからなかった」「誰のためかわからない」それはプロダクトにとって何が課題か?
  • 開発者がデザインできるようになっていくことに思うこと
  • 専門分化は悪だからやめましょう!リサーチや設計はデザイナーにまかせず俺らがやるぞ!は短絡的な感じがする
  • 近年のRSGTのテーマの流れを経てのわたしの危機感
  • レフトウィング偏重になる傾向について
  • スクラムが嫌いになるとき
  • ”フィードバック” における傲慢さ

ひとつめは、ブロッコリーさんの「できるだけ大きなアウトカムが得られるように、シフトレフトとシフトライトの両面から製品開発に取り組んだお話」を聞いて、プロダクトの使われ方を観察する現場リサーチの話が出てきたので気になった話。自分が業務観察に入ってプロダクトチームでやっていることに近かったので、デザイナーの影はどこにあるのか?というのが気になり、後でブロッコリーさんご本人に聞いてみた。現場リサーチはデザイナーが主導していたらしい。

他のテーマは懇親会にいたメンバーにちょっと話してみた。特に最後のテーマは自分の癖もありそうなので、何か発言があったとき、超楽観解釈と超悲観解釈でまず考えてみるというTRYを得た。

「それはひろみつタイプ」

なかなかな偶然の巡り合わせで、2日目の夜に @piyonakajima さんと@TAKAKING22さんと飲んだ。ぴよさんが、ひろみつと話したかったんだ!と声をかけてくれて、わたしのスクフェス大阪登壇の内容に勇気づけられた話をしてくれた。エンジニアからUXリサーチの領域に踏み込んでいるという話から、デザイン組織との関係の話とかができてむっちゃギャザれた。

話の流れで、パフォーマンスにムラがある30点‐120点タイプと常時80点出せるタイプの話になった。私は前者で、社会人3・4年目くらいで先輩に指摘されている。キャリアを積んで下限は変わったが特性は変わっていない。その120点が出せるのがいいんだよ、バランスはバランスタイプにまかせろとか、得意の分担の話、自分の特性ハックの話をした。いつも悩んでるふうだけど、それは考え続けて進んでいるということだとも聞いた。自分のもやみ特性がニッチな誰かを勇気づけてることもわかった。得た知識から派生した「もやもや」をもっと深堀りたいというモチベーションは確かにある、石の裏のだんごむしの一種。

RSGTはすごい人がいっぱい来てるけど、自分は全然できないや…と凹むことがないのはなぜだろう?好奇心がそれを越えるし、あなたはここがGood、わたしはここがGoodということに目を向けられる安心感がある。あなたはこれが足りない!!とは言われなくて、このポイントはむちゃくちゃすごいし特性だよ、そこは弱いのわかるよ、でも自分がそれをサポートできるから120を出してほしいんだ、それに困ってるならこういう情報があるよ、という情報が押し付けられずに置かれるかんじ。かといって現状に満足するわけでもなく、ギャップは遥か遠くに見えていて、その「まだまだ感」をだめだとは思わないというか。わたしが個人商店じゃなくチームがすきなのは、30-120点タイプのパフォーマンスにムラのある自分が、120を出せるからかもしれない。それがマネジメントでしょと言われりゃそうなんだが。個として30があるのがだめ、60-80にしなきゃとずっと注意を向けなきゃいけないのは病む。

背中をみている人がいる、前だけ向いてろ

いろいろギャザるなかで自己紹介してたら、「自分がRSGTに行くと話したら、奥さんが『そのイベントは自分が目標にしているデザイナーさんが行ってるイベントだ』と言ってた、それがひろみつさん」という話を聞いて、肌がざわざわざわっとした。いつもモヤっているけど、誰かの背中になっていることがあるんだな、教えてくれてありがとうありがとう。

劇薬に気をつけろ

会社に戻ったら火力を参加してない人にそのまま向けないように、という話がDiscordサーバで盛り上がってて、昔の自分も思い出した。RSGTにくると、いろんな知識が手に入る、知的好奇心がものすごく満たされる。でも、手法や新しい概念は劇薬。トンカチ持ったらすぐに殴りたくなるやつ。コンウェイや組織について知った時、当時の本部長に、開発じゃなくて組織なんです!とテンション高く話したことがある。そのときの、本部長は「じゃあどう変えたらいいと思う?」と。そこに対して自分は明確な答えを切り返せなかった。そんなこたぁ100も承知で、数多の制約と力学がまったく見えてなかったわよね。冷静に問いを返してくれた本部長の力量よ、、、と思う。調子に乗ったとき、別視点に気づくように促される。

アジャイルであることが有効な、ビジネスや不確実な世界にAdaptしていくということは、対象を知らないと適応なんてできないわけで、ビジネス的振る舞いをお前がやれ!ってことじゃないんだよなというのを改めて思うなどしている。あと、スクラムマスターやマネージャーになりたい、役割になりたい、というモチベーションは危険という #furoshiki_fm エピソードも思い出した。

みんな、焦りがあったり、無理することがある

終わった後のツイートで「無理をしてきた自覚」の話を見た。私もここ5年くらい無理してたなーという自覚があって、転職した2年前からだいぶ時間の使い方と生活がかわった。モチベーションが保てないなくて自分にがっかりしたり、だいぶ体にも出てきていた。火力を使いすぎたので、畑を休ませてるということだと自分に言い聞かせている。

昔は違うコミュニティのカンファレンススタッフもしていたけど手を挙げずにいるし、本を読む量が減ってるし、ブログも書いていない。ポッドキャストとか記事執筆は、自分のテンションを保つために必要なものとして続けているけど、最小限持続可能なものだけにセーブされている。(逆に全部なくすと無になって死ぬ)。自分のことだから、またアクセルを踏むときは踏むだろうし…と冷静に自分の状態を捉えるまで時間はかかった。RSGTは久々に「わくわく」を思い出した。今までの経験や知識は取られないし、繋がりも切れないし、火力のあった頃のわたしを評価してくれている人もいる、また整ったらアクセル踏むさね、と思えるまで。というのが認識できたのは、コミュニティの影響も大きいと思う。前は少しでも停滞すると、腕前が錆びる!とむちゃくちゃ焦ってた。

やっと2024がはじまる

お弁当。糖質制限中だけど3日間はチートデイということにして全部食べた(甘い)。

RSGTのパワーチャージのおかげで1年ぶりのブログが書けた。2023年を経て、UI設計やチーム開発への執着を一旦手放してニュートラルにするのがいいかもな、という気持ちになってきている。2024は「まずは自分が安定する」がテーマになりそう、安定しないと周囲の観察の余裕ができないし、安定しないまま観察したらよそ見になる。自分の機嫌と敵将の首は自分で獲れるようになる。そのために今年も猫カフェとキャンプに行きます(謎

2022年ふりかえり

あっという間に2022年最後の日になった。気づけば前回の記事が2021年のふりかえり。去年のふりかえりはこれ。デンマークに行ったことや退職のことを書いてる。1年って意外に色々あるわね!?

hiromitsuuuuu.hatenablog.com

新環境とちょっと遅れた自己認識 

2022年は新環境に適応するので精一杯の1年だった。アジャイルコーチに「今年の漢字は?」と聞かれて、「嵐」とか「耐」が浮かぶくらいにはしんどかった。ポンコツすぎて去年のふりかえりで「しんどかった」と書いているのなんて笑っちゃうくらい。環境が変われば評価されるポイントも、良しとされる動き方も価値観もこんなに変わるのかということは、会社を辞めないとわかんなかったことだと思う。

そんな中でも、なんとか年内にリリースができたことと、外部発表やブログなんかで取り組みを外に出せたことはよかった。ありがたいことに、UXに関する書籍紹介の記事のインタビューにもお声がけしていただき会社の中の人として記事になった。環境を変えてからはUI設計に軸足を置いていたけれど、それでもチームの中に身を置いているとスクラムアジャイル、組織に関することには気づきが多かった。

前職でやっていたアジャイル活動の成果を、スクフェスなんかで漏れ聞くこともあった。退職前、色々と言われたことに悩むことが多かった(毎晩👻ちゃんが来ていた) けど、ふりかえってみると何も失ってなんかなかったし、味方はいっぱいいたし、意外と自分はちゃんと仕事やってたし、成果も出してた。環境を変えて1年経って、やっと自分のやってきたことを認められるようになった。

 

プライベート?

なんか親族に色々ある年だった。父方のばあちゃんが亡くなったり、弟が急に結婚して急に子供ができたり、従兄弟も続々結婚したり、みんな人生の駒を続々と進めている感じで目の回る変化だった。コロナがまだ収まらないなか、東京に香川に名古屋にとあっちこっち移動が多かった。

 

つながりどんどん

ポッドキャスト

まずはポッドキャスト。ep9から34まで、合計26本を配信した!1ヶ月につきだいたい2本をコンスタントに配信できてた。やるぞーという気負いなしに楽しく配信できてるのがよい。勢いではじめたポッドキャストだけど、思いもよらぬ人から一緒にやろうよとお誘いを受けたり、一方的に知ってるくらいの関係性だった方々とゲストに来ていただいたことをきっかけに仲良くなれたりして繋がりが深まっている感じがする。ここのブログは1本も書かなかったけど「情報は外化するところに集まる」を体感できたかもしれない。年末には一緒に配信している相方のいっしー宅にお泊まりしてアドベントカレンダーを一緒に書くなどした。初対面で「敬語では話さなくていいよ〜汗」なんて言ってたふたりがこんなことになるなんて(?)つながりとは不思議だ。

t.co

 

読書会継続

コロナ禍になってはじめた、仲間内での読書会も途切れず続いている。PMBOK7版を読んだので、そのあと6版を読みはじめた。プロジェクトマネジメント繋がりでデマルコ氏の「熊とワルツを」も並行して読んでいる。PMBOKなんて自分には関係ない!と前職時代避けて通ってきたが、今では研修や資格取得、経験値など全部吸収できるだけ吸収すればよかったのに!と過去の自分を殴りたいくらいプロジェクトマネジメントの重要性に回帰している。体制とプロセスがどれだけ大事か身に染みてから、先輩方の偉大さがわかるという。。。あとは、よろヒヒーンで有名なエンジニアリングマネージャーのしごとも並行して読んでる。エンジニアリングに関わらず、マネージャーの仕事の入り口がまとまっていて面白い(マネージャーじゃないけど)読書会をやってる3人は、近所に住んでいて、興味範囲が似ていて、でもキャリアやロールは違っていて面白い。トンカツを食べたりおうちにお邪魔する計画を立てるなどする仲になった。つながりって不思議。

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キャンプ沼

今年はたくさんキャンプに行った。(その代わり?ライブはDIR EN GREYの25周年1本だった)「今週はキャンプに行く!」というのをモチベーションに割と平日頑張れたし、土日にキャンプに行っただけでだいぶリフレッシュできた。2ヶ月に1回くらいのペースで行っているのに、それでもキャンプに行きたくて家の中でメスティンでご飯を炊いてた。去年の11月に始めたはずなのに、もうすでに道具が全部揃っているという沼具合である。あとは焚き火台さえあれば冬キャンプもひとりの装備で乗り切れる気がする。ひとえにキャンプに誘ってくれるおじさん&姐さんズがすきだからという説もある。いくぞー!と誘ってもらえるというのはありがたいことだ。

今年のキャンプ履歴

同じキャンプ場に2回づつ行っているという・・・。他にもあるような気がするけど忘れた!道具も揃ったし、来年もキャンプするぞ〜

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2023年に気になること

もう2023年になってしまった。2023年もまずはご自愛しつつ、自分の気持ちに正直に。抱負ではなくて、今気になっていること記録

  • 最近は要求工学と組織心理学が気になっている、要求定義系の本を読んでいきたい気持ち
  • デスクはまだ変えていない、今年こそデスクを変えたい
  • 太りすぎたので何か運動を継続的にしないとやばみ
  • ITパスポートからIPAの試験関連を勉強したい気持ちはまだある(去年も書いてたけどそんな余裕はなかった
  • 英語もゆるっと継続

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写真は年末に会った野良ぬこ氏。

また2023年もよろしゅう。

2021年のふりかえりと、12年6ヶ月のおわり

毎年年末に書いているふりかえりブログ。今年もあっという間に年末がきて、年が明けた。昨年はコロナ禍で帰省できず、東京でふりかえり記事を書いていたけど、今年は弾丸で香川に帰省できた。ちゃんとPCR検査もした。

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昨年のふりかえりはこれ。 hiromitsuuuuu.hatenablog.com

2020年の頭にデンマークウクライナに出張してたなんて、本当に嘘みたいだ。コロナ禍がはじまったのも去年。本当に短時間で生活ががらりと変わった。 3年くらいのスパンでふりかえってみるととても恵まれていると思うのだが、2019年2020年と本当にしんどくて「10年積み上げたキャリアがすっかり崩れて何もなくなってしまったような感じ」に苛まれていた。本当に禿げるほど悩みつつ七転八倒していたらいいタイミングでご縁があり、12年半の物語に一旦幕引きをして、新しい環境へと転職したのが2021年の大きな出来事。

活動の芽吹きと物語の幕引き

個人的な感覚だけど、2019年の春からやっていたアジャイルの推進の芽が社内で出てきたかもと思える年だった。1年目は何をしたらいいかも分からなくて、価値を信じてくれる仲間もすごく少なかった感覚がある。勉強会をしたりいろんな現場に入れてもらったりして、種まきを必死にして、2年目にじっと水やりを続けていたら、3年目に芽が出るんだ!という感覚があった。悪戦苦闘して立ち上がったチームが継続して、その後のふりかえりに呼ばれたり、新規立ち上げの相談がぽつぽつと来るようになった。これまでの活動のまとめにと、スクフェス大阪にも登壇して、社外からのありがたいフィードバックをたくさんいただいてちょっと自信がついた。楽しく原っぱで踊り続けていたら、いつの間にか後ろに仲間が居た、そんな感じを3年で実感できた。

その一方、1年ほどずっと悩まされていたことがあった。そんな矢先にご縁があり、元々チャレンジしたい気持ちもあったので長年お世話になった会社を去ることに決めた。

去ることを決めてから、本当にたくさんのありがたいお言葉を色んな方々から渡していただいた。「これからのうちの会社を背負うのはひろみつみたいな人だと思っていた」「ロールモデルだった」「ちゃんとアジャイルの本質を理解して結果を出せたのは、ひろみつだったからだ」そんな言葉を大事に大事に受け取りながら、気持ちがぎゅっとなった。アジャイルを推進してできた全国のなかまたちから約60もの寄せ書きをもらって、退職の挨拶メールは気づけば200件を超えた。たくさんの人に背中を押してもらった。苦しかったこともあったけれど、本当に環境と人に恵まれてここまで育ってこれたなと思う。ひろみつがいなくなってもきっとゴーストは残り続けるよという言葉に泣きそうになった。

落ち着いたら、この後編を書こうと思う。 hiromitsuuuuu.hatenablog.com

いまはSaaSプロダクトデザイナーとして働いている。 10月にバタバタとリモート入社して、悪戦苦闘しているうちにあっという間に3ヶ月が経った。チーム外から影響を与えるアジャイル推進屋さんは一旦お休みして、プロダクトデザイナーをいちからやり直すつもりでいる。この辺の心境の変化なんかはまた書くつもり。これまでの自分の積み上げのどれが通用してどれが役に立たないのか、まだよくわからないけど頑張っている。これまではある意味長距離走感覚でやってこれたけど、今度はスプリンターとしての動きが試されているような感じがして正直めちゃ不安だ。まあでもきっと2022年のわたしがなんとかする。これまでもなんとかなってきたし。

新しくやったこと

2021年は、ポッドキャストをはじめた。2週間に1回、1エピソード20分のペースでやっている。ゆるゆるいい感じ。

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去年はじめたオンラインの読書会や勉強会も細々と続いている。

2022年の妄想

2021年後半は退職交渉やら新環境への適応で消耗しているので、兎にも角にも新環境でまずは立ち上がるのが2022年の前半の目標。ご自愛しつつ復活してきたら発信も復活しつつこのへんをやりたい。

  • 新しいデスクを買ってモニターアームをつけたい(アームはある)
  • キャンプ道具を揃えて自分の道具でキャンプにいく(まずはデイキャンプから)
  • 断捨離して部屋をすっきり
  • 運動する(散歩からでもよし、オンラインヨガ再開)
  • ITパスポートからIPAの試験関連勉強したい(食わず嫌いだったが必要性に目覚めた)
  • courseraのUXのコース受けたい
  • 英語再開
  • アフタヌーンティーとやらにいく!

オンラインでゆるっと繋がっているひとたちに救われている。また2022年も気が向いたらあそんでください。

コロナ禍のいまの記録、パート2。

コロナ禍の2度めの夏休み中で、実家にも帰省できず気持ちもどんよりしているので去年の4末に書いた記録ブログをやることにした。去年のブログでは感染者が1300人になったとか書いてるけど、先日東京は5000人を越えましたよ…。

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前回のコロナ禍ブログ(2020/4/26)から変化したこと

仕事環境

相変わらず在宅が続いている。前回は一時的に在宅で働くためのデスクといった感じのレイアウトにしていたけど、部屋を大幅に模様替えして、寝たりゴロゴロするスペースと働いたり活動するスペースをばっさり分けた。背中側が壁だと落ち着くというので、椅子の後ろは壁&本棚にした。テレビ会議がめっちゃあって自宅のネットが遅すぎて仕事にならないので、ついにWiMAXから光に乗り換え、ネット環境が快適になった。マイクアームとマイクも導入し、音声が快適に。そうやって自宅環境を改善していっているうちに、オフィスがフリーアドレスになり、自分の席という概念がなくなった。荷物もほぼ無いし、同僚も出社しているとも限らないし、ネットの速度も自宅のほうが早いくらいなので出社する意味があまりなくなってきた。ただ、昨年にくらべて黙々と話さず一人で仕事をするのに限界がきているのか人恋しくてたまに雑談しに出社したりしている。

Skype

前回のブログではインストールに手こずっていたけど、その後親がめちゃくちゃSkypeに慣れた。オンラインになってるといきなりコールがくることもあるし、電話すると「Skypeつなぐ?」と言ってSkypeに移行する。「この前洗濯を干していたら、昨日こんなことあったなとまるで帰ってきてるみたいな気持ちになった。映像があるとあまり距離を感じない、まるでそこにいたみたいだ」と言っていた。技術が色々な人の手に渡ることはすごい。

8個の質問

身だしなみの変化量

去年よりより身だしなみに手を抜くようになった(いいのか?)。パンツ2本とTシャツ3枚あれば働けるんじゃないかという感じ。化粧はクッション形式の日焼け止めにフェイスパウダー、ビデオ会議があるときだけ眉毛書くか、みたいな…秒で終わる。

気分転換の仕方

これが結構難しい。物珍しかったオンライン飲みには飽きてしまった。変わらず散歩と植物の水やりはしているけれど、ほぼ日常になってしまい気分転換になりにくくなった。最近は近所のスーパー巡りが気分転換と化している。サミットが一番好きかも知れない。

身体のメンテナンス方法

オンラインヨガと近所の散歩。毎朝のラジオ体操は私の首の不調により中断してしまった(いつも来てくれてた方々には申し訳ない…)。夜は22時くらいから電気を消して小さい暖色のライトにすると気分が落ち着くのでたまにやってる。

オンラインヨガ、1回500円からできるし、月額の会員になったら1000円で週4回参加できるという破格なので気に入っている。 https://peatix.com/group/7247108/view

雑談の効果や必要性、実施方法

去年より必要性を感じるようになってきた。出社してふらりと話す時間がめちゃくちゃありがたい。

新しく始めたこと

うーん、ないかも。自炊の頻度が増えてフライパンや鍋が増えたくらい。

事前にやって良かったこと

事前にってなんだったっけ。去年の時点でいい椅子買っといてよかったし、捨てるはずだったデスク組み立てて良かったと思った。腰が死ぬところだった。

消費の変化

飲み会も無いので交際費はほぼゼロ。そのかわりおいしいものを求めるようになったのでエンゲル係数は上がっていそうな気配がする。ウインドウショッピングの流れで服や靴を買う機会も減ったし、着る機会もあまりないので服飾系の出費も減っているはず。本は相変わらずポチポチしている。電子書籍で漫画を結構買うようになった感覚がある。コミックセットとか。家計簿をつけるのはとうの昔にやめたので詳細はわからない。

自宅やオフィスに対する価値観に変化があったか

フリーアドレスになったのもあって、建物に対する帰属意識というか、そこが自分の職場だという気持ちがちょっと薄れてきたように思う。フルリモート可の会社が出てきたり、大手でも距離の制限が撤廃されたりして、なんだどこでも働けるじゃないかという気持ちになってきた。家でせっせと仕事していると、なんでここに住んでるんだろ?という気にさえなってくる。変わるときにはあっという間に変化していくのだなという気持ち。

やりたいこと

いまやりたいことを書き出してみた。

  • おなかまと焼き肉に行きたい、BBQでもいい
  • おなかまとビリヤニ食べに行きたい
  • ボンディというカレー屋さんに行きたい
  • ナイルレストランのカレーが食べたい
  • 実家に帰りたい
  • 親兄弟と福岡旅行したい
  • 福岡行きたい、九州のお友達と遊びたい
  • 地元の友だちに会いたい
  • ディルのライブに行きたい
  • EXILEのライブに行きたい
  • 瀬戸内芸術祭行きたい(次はいつ?)
  • ちゃんと化粧してちゃんとした服きて遊びに行きたい(身だしなみをしたいだけ説)
  • 銭湯行きたい
  • カラオケ行きたい
  • ボルダリング行きたい
  • 夜の公園の芝生でおともだちとダベる会をしたい

ほぼコロナ前に当たり前にやってたことだな…カムバック日常…。いつのまにかオリンピックも閉会式が終わったし、どのチャンネルもコロナのニュースばかりだったテレビは平常運転になりつつあるところもある。けれど感染者数は増えるばかりだ。緊急事態宣言が平常になって、買い物に行くのさえ怖くて引きこもっていた頃のことを忘れる。

このコロナ禍から開放された暁にはやりたいことリストを制覇するぞい。

furoshiki.fmというゆるゆる配信をやってます

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気づけば前回のブログが1月のRSGTだった…。最近、いっしー🐱 (@oturu333) | Twitterからお誘いをうけて、ポッドキャストをはじめました。ふたりが気になる話題をつらつら話すゆるいポッドキャストアジャイルとか組織とか、プロダクトとかUIとかそのあたり。

いっしーとの出会いはTwitterで、お互いタイムラインを眺めつつたまにいいねをしていたりしたのだけど、ある日実際に会ってみたい!とナンパし、そこからご飯食べたりするようになった。この前とあるカンファレンスの発表でセッションが前後並びになったりして、不思議なご縁の仲。ロールは違うけれども、アジャイルとか組織への興味が共通の興味範囲なので、軸足は違いつつもこのへんの話をよく話す。

最近周りに配信をしている人が増えてきたのもあって、ゆるくやってみようぜって試行錯誤しながら配信してみてます。今日は過去回をちょっと紹介。(※配信内の発言は個人の見解であり、所属する組織の公式見解ではありません)

ep01 楽しいを知りたい

1回目は、ポッドキャストをはじめたきっかけや名前の由来と、自分でも認知していなかった「楽しい」を他者とのやりとりのなかで発見した話。楽しそうにしていることって、意外と自分では認識していなかったりして、人に言われて気づいたよという話をしてます。楽しいこと、パワーがでることが分かれば、効率的に力をそこにかけることもできるかも。

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ep02 ネガティブってなに?

↓のツイートをきっかけに、ネガティブってなんだろう?というのを掘り下げてみた回。「ネガティブ」という言葉に対する理解が違ったり、受け止め方が違ったりして、2人の違いがよく出て面白かった。ちょっとラジオ相談のような雰囲気の回。

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ep03 アジャイルに向いてるってあるの?

相方の@oturu333に、「アジャイルに向いてるってあるの?」という素朴な疑問をぶつけてみた回。アジャイルだけではなく、新しい概念ややり方を組織に導入するとき、誰から巻き込んでいけばいいのか?チェンジマネジメント的側面もある話になりました。

open.spotify.com

最後にトトロのこのシーンの話してる。

www.youtube.com

配信って面白いかもしれない👀

録音はzencastr、編集はGarageBand、配信はAnchorでやってみてる。はじめはツールを探すところからやったので半日くらいかかっちゃったけど、最近では2時間くらいでテーマ決めから配信までできるようになった。Anchorの再生数とか分析のダッシュボードを見つつ、「テーマは明るいほうがいいのかな?」「オチがわかりやすそうなほうがいいのかな」などなど仮説を立てつつやっていて楽しい。2週間毎くらいのペースで配信できたらいいなと思っているので、気になった人はどうぞー。

RSGT2021に行ってきたので個人的に考えたことの備忘録を書いておく

1/6-1/8の3日間、毎年恒例のRegional Scrum Gathering Tokyoに参加した。色々感じたり浮かんできたことがあったので、個人的感想として書き留めておくことにする。個人としての備忘録であり、感想であり、セッションレポートは書きませんm(_ _)m

組織とプロダクトのぜんぶ

セッションに組織の話やプロダクトマネジメントの話が入っているのが印象的だった。Discord内の中で、「だいぶ考えが広がってきてチームでうまくやれることはわかった。けど、売れるプロダクトにするにはどうするのかとか、組織の話とか、そういうことが話せる状況になってきた」という話を聞いた。

2日目のAgile Testingの話が予想以上によかった。ソフトウェアテストの話でしょ...と思っていたのだけど、プロダクトの話だった(語彙力)。ユーザビリティテストやプロトタイプレベルでの仮説検証のテストの位置付けなの話も出てきて、エンジニアだけじゃなくてデザイナーもその品質の一端を担っているんだと背筋が伸びた。品質の例の話をするときに、ユーザーの例として視覚障害の話があったり、アクセシビリティユーザビリティ、UXの話が当たり前のように例に出てくるのに驚いた。例に出すってことは、みんながわかりやすい例えってことでしょう?

組織構造の面では、ネットワーク構造の話もあった。WIADのセッションでも、ツリー構造では情報が表せなくなってきている話があったような気がするのを思い出した。情報がネットワークになって、組織もネットワークになるのか。コンウェイの法則にも関係しそう。

SCRUMMASTER THE BOOKの著者のZuziさんのセッションのなかで、「心理学者や社会学者が最高のスクラムマスターになれる」「文化人類学者の目を持つ」という話があった。知らない組織にスクラムマスターやコーチとして入って行くには文化人類学者が異文化の民族にお邪魔していくように...という観察と傾聴の話だと理解している。他にも色々なソフトスキルが必要なのだけれども、ファシリテーションの能力はOSTでもどう伸ばすかが話題になっていたりして、必要な能力の一部分はUI設計に関わってきたキャリアで積み上げられているかも?と思って聞いていた。

最終日のクロージングキーノートの野中先生のセッションでは、SECIモデルの話でUXみを感じた。左上の象限の「共同化」は、現場に出向いたりして利用者に共感するところ。共感して、直感をぶつけあい、コンテクスをあわせよと。チームの中で、デザイナーやリサーチが貢献できるところじゃないかと熱くなった。

こうやってデザイン方面との繋がりを勝手に紐づけて心の中で結構きゃっきゃしていた。

実験と経験を楽しむ

RSGTの雰囲気が好きなのは、みんなが実験と経験を楽しんで大事にしている感じがするところ。常になにか新しいことを試していて、チャレンジしていて、成功じゃなくて実験やそのなかの工夫のシェアに価値がありそうなところ。挑戦して実験して失敗して経験するぞおおおいという前向きな気持ちになれる。RSGTは新年の気持ちを新たにするイベントといってよい。新年の抱負を考えるイベントのようだ。

不確実性を楽しんでいて、何かが起こってもそこへの適応が早い。その場をいかに楽しむか、面白くするかを考えてるってすごくかっこいいな...と考えていたら、セッションの中でのクネビンフレームワークの説明で、アジャイルは上半分の複雑、煩雑な問題に向いているという話があった。そういうのが好きな人が集まってるんだから、そりゃそうだ!と妙に納得した。

帰りにやる気が湧いてきた。

今年は、去年知らなくてチャレンジできなかったcoachs-clinicの相談に申し込んで相談できた。ひとつ新しいことを試せた。

インターネットとリアルのあいだ

コロナの影響もあり、今年はオンラインとオフラインのハイブリッド開催。リアルとオンライン別々に分かれているような形式なのかと思っていたら、融合していてすごかった!コロナの感染者数が多かったのもあり2日間はオンライン、最終日の昼からの2時間だけオフライン会場に出向いた。オンラインとリアルがスムーズに繋がっている感じがした。特にお気に入りだったのが、Discordの「廊下」というチャンネル。リアル会場の廊下の参加者と、オンラインの廊下で会話が発生したりして、リアルとオンラインがちょっと溶けてる感じがした。Discordのいちチャンネルなのに、廊下って書いてたら廊下っぽいふるまいになって不思議だった。

今日、何をする?

クロージングキーノートの野中先生のセッションのなかで、『過去は、身体記憶としていまに臨在している』という話があって、ハイキューで出てくる台詞を思い出した。

『全国2位が何やねん

どっちでもええわ昨日のことや

“昨日”はもう消化した

たくさんの”昨日”はもう筋肉になっとる

今日 何をする?』

RSGTを筋肉にして今日何をしよ?

2020年のふりかえり

毎年大晦日に書いているふりかえり。2020年の大晦日の今日は実家に帰れないので東京で書いている。昨年のふりかえりはこれ。

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仕事は25日に納めたものの、コロナが心配で香川への帰省は自粛した。毎年仕事が終われば逃げ帰るように新幹線に乗っていたのだが、時間があるので珍しくキッチンやお風呂の換気扇まで大掃除し、ハイキューのアニメを全話見て鬼滅の刃を読破した。毎年ばあちゃんちでやるもちつきには参加できず、弟にLINEで実況中継してもらった。実家から送ってもらったうどんを年越しうどんとして食べて、紅白を片耳で聞きながら書いてる。大晦日感がまったくない。2020年の年始には、こんなことになるなんて想像していなかった。春から徐々に増え始めた新型コロナの影響によって、がらりと生活が変わった1年だった。

生活が変わった2020年

今年一番変わったのが生活だ。2月に参加したCIIDのウィンタースクールの会場だったビルで新型コロナの感染者が出たということで、わたしだけ早めにリモートに切り替わった。それから緊急事態宣言が出て、会社としてもリモート推奨になり、夏までほぼ出社せずに家で仕事をしていた。

hiromitsuuuuu.hatenablog.com

今も週2回物理出社すればいいほうで、ほぼリモート。部屋のレイアウトも変え、椅子やモニタを新調して快適作業スペースが整った。通勤してた時代は仕事モードになるまでに時間がかかったが、なぜか家のほうが仕事への立ち上がりがはやい。それまで朝決まった時間に起きて、満員に近い電車に揺れ、ときに脳貧血で気持ち悪くなって駅のベンチで倒れてる...そんな通勤が嘘だったかのように、余裕ができた。5時間睡眠だった睡眠時間は、6時間以上ちゃんと寝るようになったし、朝ごはんも食べるし、散歩もする。栄養ドリンクに頼ったり、23時に帰ってきてコンビニのごはんを食べることもなくなり、自炊して昼も夜も決まった時間に食べるという超絶健康生活になった。自炊のめんどうさを外出のめんどうさが上回り、引きこもりが加速した。これまで年に何回か風邪を引いていたのだけど、今年はまったく風邪を引いていない。今までの生活に戻れる気がしない。

しごと

今では信じられないけど、1末から2月頭にかけてデンマークウクライナに行っていた。まだ新型コロナが中国で...というレベルで、空港はちょっと怖かったけど、海外出張も禁止されていなかった。ほんとうに運が良かった。そこから幸運なことにも東京で開催されたCIIDのウィンタースクールにも参加でき、デザインに対する考えかたがちょっと変わった。

4月までの1年間でいくつかチームの立ち上げサポートをしたり、草の根活動をした種まきの結果が徐々に出てきた年でもあった。

よいこともあったけど、コロナや諸々の影響で路頭に迷ってしまった。2019年のふりかえりで「社会人人生のなかでも死ぬほどしんどかった」と書いていたけれど、2020年はそれを立て直せず、気持ち的に辛い状況が続いた。10年積み上げたキャリアがすっかり崩れて何もなくなってしまったような感じでめちゃスランプだ。コロナで引きこもってる影響もあるのだろうか。古くからの付き合いの先輩や友達にものすごく迷惑をかけた。こまったけど、生きてるしまた一から積み上げていくしかない。

ハイキューの田中も「ところで平凡な俺よ、下を向いている暇はあるのか」と言っとる。

新しくやったこと

オンラインのつながり

今年は物理開催の勉強会もなくなって、全部がオンラインになった。懇親会で話したり飲みにいったりする機会はなくなったけど、Twitterのつぶやきがきっかけになったりして、春からいくつか勉強会やDiscordをはじめた。ふりかえってみると、5、6月から休まず継続していて意外とちゃんとやってた。

しろくま

情報アーキテクチャ第4版を読んでナビゲーションを極めるぞいとつぶやいていたTwitter友達と、3人で輪読会を始めた。負荷のかからないペースでと、毎週1時間ずつ読み進めて、年内に第4版を読み切った。3人の所属も違うし、職域がちょっとずつ違っていたので、それぞれの経験や意見交換するのもとても有意義だった。半年間しかやっていないのに、いつの間にか共通のコンテンツで盛り上がったり、他の勉強会の実況中継をしあったり、夜の公園の芝生にブルーシートを広げてきゃっきゃしたり、キャリアの話をするまでになった。この歳になって友達ができた、とても不思議でとても貴重だ。IA本から3人の共通のテーマで書籍を変え、今はプロダクトマネジメント本を読み進めてる。

りあくと勉強会

いい加減コードを触らないと手が錆び付くなと思っていたら、これもTwitterで一緒に勉強してくれる仲間が見つかり、りあクト!本の輪読と写経からはじめた。本を終えたらRealWorldの実装をしてみたりして、少しでもコードに触る時間を増やすことができた。これも毎週1.5〜2時間ずつやっていて、気づけば35回を達成した。ReactもTSもひとりでは心配な状態から、ある程度あたりがつくようになって、仕事でいきなり書くことになっても速度は遅いけど戸惑わずに向かえるようになったと思う。ぐっじょぶ。

ドメインモデリングやる会

ドメインモデルからUI設計と開発に向かえるのが理想ではないのかという仮説のもと、モデリング勉強したいなと思ってこれもTwitterで繋がってた3人ではじめた。3人とも素人なので一緒に設計本の輪読をして、あーだこーだ言いながら概念のモデリングというものをこねこねしている。5月からはじめて、隔週でいままで続いている。来年は有識者に相談したいなというお気持ち。

デザインとスクラムがなかよくする会

アジャイルコーチの知り合いと、デザインとアジャイルの領域の重なりについて話そうとしていて、他にも話したそうな人はいないかとツイートをしたら、自分が思った以上に反応があった。ビビりながらもDiscordで興味のありそうな知り合いを集めてこぢんまり情報交換をはじめた。ロールに関わらず参加してくれていて視点が色々で面白い。これは月1でゆるゆると雑談会をやっている。はじめは、現場での工夫とか困りごとを共有できたらいいなと思っていたのだけど、いざ話し始めてみると組織の話や対立の話に流れていくことが多かったように思う。

そのほか、いろんな勉強会がオンラインで開催されているので、ご飯食べながらとか物理出社の帰りに聞くとか、気軽に参加できてよかった。

文章を書いたり読んだりすること

昨年挑戦したHCDのインタビュー記事を今年も書いた。アポ取りからインタビュー、書き起こしの発注など書くことの前の段階にも挑戦した。昨年は文章を書くことの右も左も分かっておらず、編集部の方に大幅にリライトいただいたのだけれど、今年は昨年よりはうまくできた(と思う)。想いを持って設計している人たちがいるんだぞ、ということを少しでも世に出せればいいなと思っている。

今年は本の原稿を2本読ませていただくという貴重な経験もした。とても勉強になったし刺激になった。そのうちの1冊は発売されて、ちょうどクリスマスに届いたので、冬休みに読む宿題だ。

コ・デザイン

コ・デザイン

2021年の妄想

今日は東京のコロナ感染者が1300人を超えた。ばあちゃんはどちらも健在で、97歳と93歳だし、親兄弟も特に大きな病気をせず元気だし。当たり前のことのように思えていたけど、それは当たり前じゃなくて、そういうことがありがたい。

来年は後厄だからきっと浮上できるはず(もういい加減浮上したい)。しなやかに、自分らしさを見失わず、調子よくごきげんに生きることを目標に。今年新しくできたオンラインの繋がりは継続していきたい。

今年色々お話してくれたひとたち、本当にありがとうございました。また、らいねん遊んでくれたらうれしいな。